Yくん(小学4年生)〜お母様のお話から
さかいピアノ教室(松本市)のYくんは、当ピアノ教室でのレッスン開始から、今年で5年が経とうとしています。
Yくんが初めて無料体験レッスンに来てくださった時のことを、今でも鮮明に思い出すことができます。
幼稚園年長さんの男の子らしく、教室中の目につくものをキョロキョロと見渡し、あれ何?これ何?とYくんから質問攻めにされたこと…
ピアノの鍵盤に向かっての様々な体験を、とても楽しそうに一生懸命頑張ってくれたこと…
一緒に体験レッスンを受けた妹Mちゃんのことを、お兄ちゃんらしく気遣っていたこと…
あの時から、あっという間の5年間でした。
Yくんは、とても真面目で几帳面な性格です。
レッスンで出された宿題(次回までの課題曲)は、必ず毎日練習して翌週に合格する!という意気込みを感じます。
これまでのレッスンでは、ほぼその目標を達成できていました。
しかし、最近の教則本のレッスン曲はだんだんと難易度が上がり、簡単に演奏を仕上げることが難しくなってきました。
先日、レッスン終了後にお迎えに来られたお母様がお話ししてくださいました。
『絶対に合格したい!と涙を流しながら練習するんです。合格できないことが嫌みたいで…』
最近は、一つの課題曲を数週間(3〜4回のレッスン)で仕上げる(合格する)ことが増えてきたYくんです。
真面目にご自宅練習を重ねてくださっていることが伝わってくるので…
『よく頑張ってるね!』
と指導者さかいは、いつもYくんに労いの言葉をかけてきました。
しかし、Yくんにとって、ピアノ演奏することが⭕️と✖️の二者択一…という苦しみに変わってきていることに、指導者さかいは気づくことができませんでした。
極端な言い方をすれば、ピアノの演奏にはこれが正解という決まった答えはありません。
何度でも、何年も、一生かけても…同じ演奏曲を繰り返し繰り返し演奏することで、演奏に深みを増したり、気づきが生まれたり、演奏が進化していくものだと思います。
Yくんが、一回毎のレッスンに対して自分の目標を掲げて頑張る姿勢は、これまでと同様大いに評価していきたいと思います。(本当に頑張り屋さんのYくんです✨)
その上で、これからは音楽をする意味、ピアノを弾くことの意義、といった⭕️✖️では線引きできない大切なことをお伝えしていけたらいいな〜と、今回のお母様のお言葉から新たな気づきを得ることができました。
これからYくんが長い人生を過ごしていく中で、ピアノを演奏することが心の支えになってくれること…音楽が心の拠り所となってくれること…を願っています❣️