美しさの極み〜プレトニョフの音色
昨日、ピアノ界の重鎮ミハイル・プレトニョフのピアノ・リサイタルを、ミューザ川崎シンフォニーホールにて聴きました。
♪ 前半のベートーヴェンのピアノソナタは、他の演奏家の演奏では耳にした事のない様な、プレトニョフ独自の演奏解釈によるベートーヴェンでした。
巨匠プレトニョフの音楽人生が反映され、独自の解釈で表現されたベートーヴェンを聴きながら…芸術の奥深さに浸る時間でした。
♪ 後半は、さかいがこのリサイタルを絶対に聴きたい!と足を運ぶ理由となった、グリーグ《抒情小品集》より16曲。
今回使用されたのは、Shigeru Kawaiのピアノ。
プレトニョフは近年、指揮者及び作曲家としての活動が中心となっていましたが、久々にピアノ演奏活動を再開するきっかけとなったといわれる、まさにプレトニョフの為にカスタマイズされたShigeru Kawaiのピアノです。
他には類を見ない独特の深みのある響きのピアノで、今回のグリーグの表現にピッタリでした。
《抒情小品集》は、グリーグが北欧の自然や生活を元に作曲した、60曲を超える、とても美しいピアノ作品集です。
さかいピアノ教室(松本市)の発表会では、このグリーグ《抒情小品集》を、生徒の皆さんに演奏していただいたことが何度もあり、さかい自身も演奏を楽しんでいます。
とても魅力的な曲集です✨
グリーグの北欧描写をプレトニョフがShigeru Kawaiのピアノで紡ぎ出す時間は、珠玉の〜決して煌びやかではないけれど、夢の中で現実には体験できない美しさを見せてもらう様な〜時間でした。
♪ そして、今回のアンコール曲は3曲✨
その中の一曲が、モシュコフスキーの練習曲Op.72-6。
さかいは、プレトニョフの演奏するモシュコフスキー練習曲が大好き💓
まさかの生演奏❗️で聴くことができるなんて〜夢の様でした😂
今回の、ミハイル・プレトニョフのピアノ・リサイタルは、ピアノの音色の繊細な美しさが究極まで追求された…素晴らしい時間でありました❣️
そしてもう一つ、とても印象的だったのが、演奏中のプレトニョフの腕が究極の脱力状態であり、ピアノの鍵盤に触れていない腕がだら〜んと下に下ろされる(腕の全ての力が抜けている)シーンが何度も見られたことです。
究極の脱力とはこういう状態までいくことか〜🧐と…感じさせられました。
最後に!昨日のアンコールで弾かれた、モシュコフスキー練習曲Op.72-6を👇
(数年前のプレトニョフ自身の演奏です。)