「弾いてみたい曲」と「弾いてほしい曲」その理解のために
さかいピアノ教室(松本市)の今年の発表会が、来月に迫って来ました。
さかいピアノ教室(松本市)の多くの生徒さんが小学校の中学年以上に成長してくださった今、選曲の幅も広がり、お一人お一人の生徒さんにとって最適な演奏曲を決定する時間は大いに悩み葛藤する時間となりました。
現在は、その選曲を生徒の皆さんが気に入ってくださり、それぞれに張り切って演奏曲の仕上げに向けた練習に励んでくださっています。
今年の発表会を迎えるに当たって、演奏曲の選曲への思いを記しておきたいと思います。
生徒の皆さんは、ピアノのレッスンを始めたばかりの初歩の段階では、指導者が選曲したものを迷いなく演奏してくださいます。
その後時間の経過とともに、だんだんと実力を付けて成長してくださり「あの曲を演奏してみたい!」という生徒さん自らの想いが芽生えてきます。
その想いはとても貴重なもので、大いに尊重しなければならないと思っています。
しかし、その『弾いてみたい!』という想いが単純に‘憧れ’の気持ちだけ、という事もあります。
単に流行の耳触りの良い曲である…そんな時には、指導者さかいは首を縦に振らない事もありました。
これを書かなければと背中を押されたのが…
昨日の松本市音楽文化ホールにて聴いた『小曽根真&アヴィシャイ・コーエン』コンサートです。
大曽根真氏は、言わずと知れたJAZZ界のレジェンド ピアニストです。
そのステージは圧巻でした✨
(これほどピアノを自由自在に操れるピアニストは日本国内に他にいるでしょうか…)
以前(かれこれ10年近い昔になります)小曽根真氏の『ラプソディーインブルー/ガーシュイン』を生演奏で聴いたことがあります。
その演奏にも「天晴れ❗️」と感銘を受けたことを鮮明に覚えています。
そして、数年前にテレビ番組のオスカー・ピーターソン(ジャズピアニスト)特集の中で、小曽根氏はピアノ演奏者がクラシックピアノ演奏の基礎を大切にすることの意義を語っていました。(正確には、オスカー・ピーターソンの凄さは、実はクラシックピアノ演奏家を目指してその基礎力を磨いて来たから…と述べていました。)
さて話を戻しますと…
指導者さかいの心からの思いは、『あれが弾きたい!』『これを弾きたい!』という生徒の皆さんの想いには最大限の敬意を払いながら、生徒の皆さんにはクラシックの演奏曲で基礎力をしっかりと身につけた先に、あらゆるジャンルのあらゆる曲を演奏できる自由を味わっていただきたいということです。
その様な思いを強く持ちながら、生徒の皆さんの発表会の演奏曲を決定させていただきました。
もちろん、1年に一回の発表会以外では、楽しんで演奏できる曲をたくさん弾いていただきたいと思いますので、ご希望曲をドシドシ教えてくださいね🎵😊