鍵盤で実験!消えていくピアノの音を最後まで聴いてみよう👂

さかいピアノ教室(松本市)には、たくさんの幼い子供の生徒さんが在籍してくださっています。

レッスン時間は、好奇心旺盛な子供さんの熱気に包まれて賑やかに過ぎて行きます。

子供さんの内面から湧き上がる、音楽を楽しみたいという欲求を押さえ込まないようにレッスンを行います。

時に、子供さんの興奮状態が続いたり、反対に気持ちがナーバスな状態が続いていると、レッスン内容に集中できないまま時間が過ぎていくことになってしまいます。

生徒さんがレッスン室に入ってきたその瞬間に、その生徒さんが今日はどんな精神状態なのかを見極めて、最初の声掛けを工夫し、より良いレッスン内容の組み立てを考えます。

 

松本市内の幼稚園に通う年長さんSくんは、最近は小学校入学の準備等で心がソワソワ(?)している様子。

子供さんはちょっとした環境の変化にとても敏感です。

運動も、ピアノも何でもそつなくこなし、元気いっぱいのSくん。

幼稚園では一目置かれる存在のようです。

そんなSくんが、ここのところちょっぴり元気のない様子。

同行してくださるお母様も少し気にされているご様子です。

ピアノのレッスン中も、思うように行かないとナーバスになり落ち込んでしまうことが増えて来ました。

 

先日のレッスンでは、いつもとちょっと違った切り口で内容を進めてみよう!と画策💡

『ピアノの音色が大好きなSくんと、ピアノの響きで遊んでみよう!』

ちょうどその日の宿題の曲は、鐘の音を表現する曲。

まずは楽譜に記譜された通りにSくん一人で演奏。

「鐘の音、と言ってもいろんな鐘の音があるよね。高い音、低い音。大きい音、小さい音。力強い音、静かな音。」

Sくんとそんなお話しをして、Sくんの意識を音の響きに集中するよう働きかけてみました。

その後、先生の伴奏と合わせる演奏で響きの広がりを味わうレッスンに移行しました。

Sくんは、鍵盤のいろいろなポジションで変化を加えた演奏に興味深々✨

「ピアノの音が消えるまで、よ〜く耳を澄ませてごらん。」

Sくんの目はキラキラと輝き、ピアノの響きの美しさ、ピアノの音の減衰の様子、鐘の音を表現する楽しさ、等々を集中して味わっていました。

その日は、あっという間にレッスン時間が過ぎて行きました。

 

1回1回のレッスンで、生徒さんと保護者の皆様が笑顔になれる何かを持ち帰っていただきたい🍀

さかいピアノ教室(松本市)では、そんな思いを持ってレッスンを行っています。